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フィルムダイ

フィルム用Tダイの特徴

フィルム用Tダイはリップ隙間が0.1mmから1mmぐらいのTダイを指します。フィルムは光学系や食品系や医療系などさまざまな分野に利用されています。
フィルムの厚みが0.01mmになるには、後工程によって引き伸ばされることでより薄くなります。

フィルムダイの特徴としていくつかご紹介いたします。
リップスキマが小さいので、樹脂が出る際に大きな圧力がかかり
、Tダイ本体が内部圧力に耐えられるような構造です。フィルムの表面や厚みに影響するため、
リップランド(流面出口先端部)がよりキレイなミガキ(Ra0.05μm以下)をして、芯直度がより良い精度(0.005mm/1000mm幅)で製造をしています。
フィルムの厚み精度を出すために、リップエッジがシャープです。(R0.1以下)。また、エッジに小さな欠けなどは皆無でなくてはなりません。
Tダイから出た樹脂がロールに噛み合うまで、樹脂の幅が狭くなる(ネックイン)ため、なるべくロールに近づけられるようにTダイの外形の先端角度を鋭角に仕上げます。厚み精度をより細かく設定できるように、リップ調整ボルトの数が多く製作してより細かく調整できるように設計。フィルムは透明な樹脂などが多いため、Tダイ内部での樹脂滞留を嫌います。なので、流路内はなるべく短い距離で設計して、リップランドが短く、チョークバーが無いものが多い傾向にあります。

フィルム用Tダイ

フィルム用ダイ ご参考写真

フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ
フィルム Tダイ

<フィルム用ダイは真直度とリップの精度が命>

Tダイの精度 真直度・平行度・平面度 面粗さ リップの先端Rの考え方

<Tダイの真直度>
Tダイの納品前の静的精度はとても重要です。Tダイはリップの芯直度とTダイ合わせ面の平行度でリップの隙間精度が決まります。リップの芯直度が良くても、Tダイ合わせ面の平行度が良くなければ、Tダイの樹脂厚みに変化が出ます。

<流路部の面粗さ>Tダイの面粗さは、Tダイの樹脂離れで重要な要素です。面粗度が良ければ、Tダイマニホールド内の面に、樹脂が張り付かずに滑って押し出されるので、大きな問題とならなりませんが、面粗度が悪ければ、Tダイマニホールド内の面に樹脂が張り付いてしまうので、張り付いた部分だけ樹脂の滞留時間が長くなり、樹脂焼けの原因となります。

<リップエッジのRについて>
 
リップのRはフィルム用Tダイとシート用Tダイで区別できます。フィルムダイなどで先端のリップのRはとがっている事が多いです。理由として、Tダイリップに大きなRなどのバ ラつきがあれば、樹脂はリップ出口方向のRの部分をフィルムでなぞるように引っ張られるために、フィルムの厚み精度は悪くなります。

またRを0.1mm以下している場合は、目ヤニも少ないので成形時にも安心できるし、R0.1mmにすることにより樹脂離れが早く、またフィルムの面粗度よいし、厚み精度も悪くありません。

ただし、R0.1mm以下のエッジは銅ベラや真ちゅうブラシなどでの清掃はリップの欠けを伴う危険性があるために慎重に扱う必要があるります。清掃時は真ちゅうブラシなどではなく、竹べらなど軽く焼いて、炭化したものをコンパウンド代わりにしたものでの清掃例もございます。参考までに弊社がご準備している検査表を添付いたします。

Tダイの流路は、加工完了後磨きをかけて鏡面仕上げにした母材に、硬質クロームメッキあるいはカニゼンメッキを施して樹脂の離型性を高める処理を行っていることが多いメッキは、メッキ槽に入れて表面処理を施すため(30μ〜50μ)当然にメッキ厚みに若干のばらつきが出る。特にリップランド付近でのメッキ厚みのばらつきは、高精度なフィルムになればなるほど影響を及ぼしやすくなります。リップランドについては、研磨→メッキ→手研磨 にて最終的な真直度を出す必要があります。リップの磨き・仕上げ作業は弊社の職人仕事で精度を保つ製造手法をとっております

調整側リップ 真直度
調整側リップ
調整側リップ

<門型・Tダイ固定方法>

キャスティング法のみならず、Tダイのリップとロール(またばベルト)のクリアランスがフィルム成形では品質にまつわる大変重要な要素の1つになります。Tダイの交換作業の際に位置がしっかり決まる、調整ができる、分解清掃の際の作業性が向上するという要素を考えた設計が必要になります。弊社では、Tダイをご提供する際に取り付け治工具類にもしっかり着目し、門型・吊り具のコンサルティングも行っております。

門型 Tダイ ダイスライド

ダイスライドタイプ

ダイは吊ったまま分解作業が可能

門型Tダイ

門型タイプ

ダイはしっかり固定して微調整ができる

門型Tダイ
門型 Tダイ

フィルム用のTダイについては、新規設計〜制作・据え付け工事・据付後のコンサルティングまで幅広く対応をしております。治工具類についても、コンサルティングを行っておりますヒーター1本からでもご対応いたしますので、どんな小さな事柄でもお気軽にご連絡ください

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